バブルの研究家としても有名なGMO共同創業者ジェレミー・グランサム氏が、現在の米市場を史上No.3のスーパーバブルだと指摘している。
現状はスーパーバブルのランキングを上昇中だ。
しかし、日本の1989年の途方もないスーパーバブルには程遠いし、最近の不動産バブルからも程遠い。
グランサム氏がBloombergで、現在の米市場が史上3番目のスーパーバブルだと話した。
1番目は1980年代終わりの日本、2番目がリーマン危機を引き起こした米不動産。
また、4位以下は1929年の暴落前、2021年だという。
(グランサム氏は2021年にスーパーバブルが崩壊すると見ていたが、そうならなかった。
同氏によれば、AIブームが崩壊を先延ばししたという。)
グランサム氏は、米市場に比べ外国市場の方が危険が小さいと話している。
「米国以外の市場は長い間ほとんどが合理的な価格か、やや割高だがさほど大きくなかったし、今もそうだろう。
保有する危険ははるかに小さい。
何度かあったように、5-10年のうちに米市場を打ち負かす可能性がとても高い。」
ただし、これは相対パフォーマンスの話に過ぎないのだろうから、やはり他の市場にも下方リスクは少なからずあることになる。
つまり、連れ安のリスクは否定できないのかもしれない。
最近目覚ましい上昇を見せた金について尋ねられると、グランサム氏は肯定的には話さなかった。
配当がなく、何も生産しないためだ。
同氏は金について「その90%は投機的媒体であると認めざるをえない」と語っている。
ただし、ここでも相対的には選好すると述べている。
金はビットコインより1万年もスタートが早く、絶対に破壊できず、実在し、美しく、少しは有用だ。
だから、金はあまり好まないが、ビットコインに比べれば、金をマットレスの下に隠しておく方がはるかにましだ。
目くそ鼻くその議論のように聞こえるが、確かに世の中にはこうした嗜好の人は多いのだろう。