モルガン・スタンレーのマイク・ウィルソン氏がDeepSeekショックや市場の集中について解説している内容が興味深い。
「米市場が必要としているのは、長期金利が4.0-4.5%のスイートスポットに収まり、経済成長が崖から落ちることがなく、FRBが責務を果たすことだ。」
ウィルソン氏がBloombergで米市場が求める必要条件を列挙した。
同氏は上記の3条件について述べた後、これから始まる業績開示シーズンの重要性を念押ししている。
ウィルソン氏は、今週初めのDeepSeekショックのような事象について、市場での勝者と敗者を生み出し、銘柄選択のチャンスを与えるものと指摘している。
1つ明らかになったテーマは、AIにおける利用者と供給者だ。
・・・単純化すれば、ソフトウェアの方が半導体より有利ということだ。
ウィルソン氏は、技術が幅広い経済へ拡散していく過程こそ、株式市場の裾野が中小型株へ広がるタイミングだとするが、まだその時ではないという。
この過程ではAIのアプリケーション層が構築されていくことになるが、それには1-2年かかるため、市場が先取りするにしても今年後半から2027年になるという。
ウィルソン氏は、株式市場の裾野が広がるタイミングについて少し残念な経験則を紹介している。
典型的には、時価総額加重平均(インデックス)がアウトパフォームする期間は通常、相対パフォーマンスが低下する。
つまり、S&P 500時価総額加重平均が下落する場合に、他分野への富の拡散が起こるものなんだ。
仮に次もこの傾向どおりなら、流行りの単純平均インデックスを買っている人たちが報われる時が来ても、もろ手を挙げて大喜びする話にはならないのかもしれない。