停滞から脱した米国について、ガンドラック氏は財政悪化と利払い負担増が深刻であると指摘する。
かつて財政再建を唱え第3党から大統領選に立候補したロス・ペローについて、30年ほど早すぎたものの的を射ていたと評している。
「名目成長による解決は不可能だ。
この負担増に対して何らかの行動が必要だ。」
ガンドラック氏は、イーロン・マスク氏を中心に語られている財政再建の動きに期待を寄せている。
そうは言ってもまだ期待の段階だから、それが実るとは限らない。
そのため、ガンドラック氏は10年を超える米国債を避けていると明かしている。
本来なら、利下げ局面でデュレーションの長い債券を持ってもいいはずだが、今回は金利リスクを低減するよう努めてきたという。
その他、注目発言:
- 金: 金とビットコインの上昇は「先進国の今後の財政に対する猜疑心の前触れ」で、さらに資金が向かうだろう。
利下げ幅予想が縮まったことで短期的には両方とも横ばいを予想。
金は保有を継続。 - ビットコイン: 20倍超のレバレッジで金を買うようなもの。
保有したこともないし、これからもしない。
分析不可能、流動性が低い、ボラティリティが高いため。 - 個人のポートフォリオ:
- 現金等価物: 利下げ幅予想が縮まったので増やせる。約30%を配分。
- 債券: 半分を配分。債券ファンドを運用しているから多いのは当たり前。リスク資産下落によるチャンスを待つ。
- 米国株: 20%を配分。金利差がドルを支え、強いドルが米国株を支える。
年前半までは弱気スタンスを続けてきたガンドラック氏だが、秋以降、現実に背中を押され、弱気な予想を述べなくなった。
それでもやはり、他の投資家と比べると、かなり慎重なスタンスを続けているようだ。