《永遠のブル》ジェレミー・シーゲル教授が珍しく落胆といらだちをあらわにしている。
画面を見れば、何を言っているか聞かなくとも、あまりよいことではないことだけはすぐにわかるはずだ。
シーゲル教授がCNBCで、いくつも経済・市場についての懸念材料を指摘している。
「欧州市場は閉まったが先物は開いていて下げている。
この1か月半の欧州市場の上昇の一因は、平和の望みが見えたことだろう。
それは遠のいたようだ。」
シーゲル教授の懸念材料の1つ目はウクライナ情勢だ。
ワシントンでの米ウクライナ首脳会談は、両首脳が記者団の前で口論するなど、さんざんの出来だった。
ただし、教授はこの決裂の影響が主に及ぶのは欧州であり、米国への影響は読みがたいとコメントしている。
懸念材料の2つ目は史上最大を記録した貿易赤字だ。
「誤りかと思った」ほど悪い数字から、シーゲル教授は米GDP成長率が鈍化すると予想した。
さらにシーゲル教授は、小売り売上高、失業保険申請者数、住宅販売を挙げている。
明らかに(経済は)鈍化している。
今日のゼレンスキー大統領の動向よりこちらの方がはるかに重要だ。
シーゲル教授は、年初に示した市場調整の予想が実現しつつある可能性に触れたほか、市場が期待する減税の見通しが十分明るくないこと、関税についても懸念を述べた。
教授は政権へのいらだちを隠さない。
「トランプはよいことをしようとしているのだろうが、やりすぎだ。
やらなければいけないことは多くあり、それを瓦解させてほしくない。」