アリアンツ主席経済顧問モハメド・エラリアン氏は、米市場によるこれまでの悪材料の織り込みは終わったとし、今後の注目点を解説している。
ほとんどは織り込まれたと考えている。
エラリアン氏がCNBCで17日、米市場の悪材料の織り込みが終わったとの見通しを述べた。
同氏は最近の下落の要因について、経済成長への懸念、テクニカル面の弱さを原因に挙げ、後者についてほぼ織り込みが済んだと話した。
今後の注目点は、景気動向とFRBプットの有無になるという。
心配すべきなのは、経済成長が1%近くまで低下することだ。
私に言わせれば、1%は失速速度だ。
OECDは同日、2025・2026年の米成長率予想をそれぞれ2.2%、1.6%に引き下げた。
昨年12月時点の予想よりそれぞれ-0.2%ポイント、-0.5%ポイントの修正。
エラリアン氏は、OECDの2025年予想ではなく2026年予想の方に驚いたという。
同氏は、足下の景気鈍化が一時的なものでなくある程度の期間継続するとの見方が出てきた現れと解説している。
一方、関税の影響で急激に上昇したインフレ期待については予想がつきにくいという。
「経済が鈍化してもインフレが進むのか?
大きな疑問だ。」
通常なら、景気悪化時にはインフレも低下するもの。
仮に景気後退入りしてもインフレが続くなら厄介なスタグフレーションとなる。
エラリアン氏はまだ結論を出していない。
エラリアン氏は、米国例外主義がほころび始めているのかとの問いには反対意見を述べている。
DOGE、関税、規制緩和が終わった後、米国の優位性は高まるのか浸食されるのか、さかんに議論されている。
陪審員は50対50だ。
しかし、今はまだ間違いなく米国が大きな構造的優位を有している。