Exclusive 投資

ウォーレン・バフェット、チャーリー・マンガーの暇のつぶし方
2024年3月7日

投資に精神力、特に忍耐力が必要と考える人は多い。
退屈な相場が続くからといって、慣れない火遊びをすれば火傷を負いかねない。


バリュエーションを見る限り、現在の米国株(日本株も)をバブルと呼ぶのには無理がある。
そのため、比べるなら直近のバブルであるサブプライム/リーマン危機前がよかろうと考えていた。
このバブルは株式のバブルではなく、住宅のバブルだった。
しかし、住宅バブルが弾けると、株式市場(しかも世界の株式市場)がもらい事故に巻き込まれたのだ。
今回も、例えば債券がバブルで、それがどういう形でか弾け、アーニング・リセッション(企業利益の悪化)が起こり、株価が大きく下がるようなシナリオをリスク・シナリオとして用意していた。

最近の株式市場の動向は、それを少し見直さなければいけないかもしれないと思わせるものがある。
バリュエーションで見てバブルはまだまだ遠いが、何となく株式がバブル的になりそうな雰囲気が出てきた。
あくまで雰囲気だが、これはバブルの重要な構成要素だ。
エスカレートの度合いは全く違うが、2000年のドットコム・バブルも参考にすべきかもしれない。
おそらく、現在のAIブームが当時のインターネット・ブームとダブるところがあるのだろう。

さて、投資家はバブルに対してどう対処すべきなのか。
バブル生成過程では乗れば儲かる。
ただし、降り時を間違えないことが前提だ。
仮に間違えてしまうと、誰かの儲けをそのまま損として背負い込むことになる。
このリスクを冒すか否かは、個々人の選択だろう。

厄介なのは、バブルが膨張していると思われる間、堅実な投資家に襲い掛かる退屈な年月だ。
バブルに乗らないなら、バブルの膨張と隣人の歓声を見過ごし、聞き流していくしかない。
これには胆力が必要だ。

もう1つ厄介なのは、ピークを打って相場が雪崩落ちる時、どの程度待って買いを入れるかだろう。
リーマン危機の時には、少なくとも株式市場については比較的早いタイミングで買いを検討できたように思う。
理由はいくつもあろうが、このバブルが株式を震源とするバブルでなかったこと、経済にとって悲惨であるがゆえに政策対応が早かったことなどが挙げられよう。
では、この先やって来る弱気相場が2000年型となるなら、どうなるのだろう。
頭の体操だけでもやっておいてよいかもしれない。

(次ページ: バフェット氏らはドットコム・バブル後をどう暮らしていた?)


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