最近ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハザウェイが手元現金を増やしている点について尋ねられると、アインホーン氏はバフェット氏に対する独自の見方を述べている。
ウォーレン・バフェットは長い間、マーケット・タイマーとしての評価を受けてこなかった。
長い間とても上手に銘柄選択をやった人は多くいるが、バフェットが抜きんでていて評価されていないのは・・・ウォーレン・バフェットがマーケット・タイマーとして世代を超えた才能であることだ。
実際のところ、バフェット氏の過去の発言とバフェット氏自身の投資行動には一致しないところも多い。
同氏が長く投資したことで有名な銘柄はいくつかあるが、バークシャーはそれら数銘柄で世界一の規模の投資会社になったわけではない。
バフェット氏は長期投資やインデックスを推奨するが、本人の投資には比較的短い投資期間のものも多いし、ましてはインデックス投資など極めて限定的だ。
同氏が一般投資家に推奨するのは、プロでない人々にとっての投資手法であることが多い。
特にバフェット氏の過去の高リターンについていえば、みんながお金を持っていない時にたくさんのお金を投資したことが大きい。
弱気相場の前に手元現金を厚くし、株価が下がった時に発行体に手を差し伸べるやり方はリーマン危機後にも見られたことだ。
「AppleはPERが40倍ほどになり、成長は名目成長より低い。
ウォーレン・バフェットはApple株を売って現金を積み上げている。
その現金をどうするか決めていないだろうが、チャンスが来れば何かを買うのだろう。・・・
彼の実績を見れば、これは注意すべきことだ。」
暗号資産について考えを尋ねられると、アインホーン氏は、法定通貨の電子化が進むと予想する一方、民間の暗号資産については収集品のようなものとの見方を示した。
「そういうものに賭けたいという人たちに反対するつもりはない。・・・幸運を祈っている。・・・
私たちがファンダメンタルズ上割安だったり誤解されていたりするものを買おうとしていることにはふさわしくない。
世の中には売買したり打ち込んだりできるものが多くあり、そのうちの多くが上昇する。
私たちは、存在するすべてのトレード機会に参加するわけではない。」
上がると言われているものに賭けるのではなく、より高率で勝てると信じるものを厳選するのが投資だと言いたいのだろう。