バークシャー・ハザウェイの2023年度年次報告書に掲載されたウォーレン・バフェット会長から株主にあてた書簡: 日本の5大商社に関する記載内容。
バークシャーは、とても大きい日本企業5社への受動的で長期の持分を継続している。
いずれもバークシャー自体の運営といくらか似た、高度に分散されたやり方で運営されている。
バフェット氏が書簡で書いている。
同氏は昨年グレッグ・アベル氏とともに来日し、各社経営者と面談したことにも触れている。
以下、記載内容のポイント:
- 持分は各社とも約9%。
- 自社株買いなどで9.9%を超えてしまうことのないよう経営陣に依頼した。
(訳注: これはバークシャーがしばしば行うこと。10%を超えると米国で受ける規制内容が厳しくなる。) - 取得費用合計1.6兆円に対し、年末の時価2.9兆円。
- 円安によりドル建てリターンは61%、80億ドル。
- 取得費用のうち1.3兆円を円債で調達し、円安により2020年から合計で19億ドルの為替差益。
- バークシャーの円債は日本で好評。
- 「いくつかの重要な点で」5社の対株主方針は米慣例よりも「はるかに優れている」。
- 株式取得後、5社は自社株買いを進める一方、米国に比べて自分たちの報酬について「はるかにアグレッシブでなかった」。
- 配当性向はわずか1/3。残りの多くは事業に、それより少ない金額を自社株買いに充てている。増資に消極的。
- 5社と共同でバークシャーが世界中でチャンスが得られるかもしれない。
- 5社の側には、投資等の際にバークシャーの資金力が安心感を与える。