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ジェレミー・シーゲル教授、「毎回数字が変わる」と虐められる

市場の内外で加熱・熱狂が危ぶまれる中、ジェレミー・シーゲル教授が頑なに弱気コメントを避ける姿が微笑ましい。
インタビュワーは宿敵スコット・ワプナー。


とても驚くべきことだ。

シーゲル教授がCNBCで、史上初めて5,000にタッチしたS&P 500についてコメントした。

2009年3月の底値から15年。
平均で年率16%超の上昇を果たしたことになるとシーゲル教授は指摘した。

上昇は急激すぎるか、熱狂なのか、と聞かれ、シーゲル教授は丁寧に言葉を選んだ。

「もちろん繰り返しはしない。
S&P 500はもっとはるかにおとなしい動きになるだろう。」

過去15年の実質リターンは14%で、過去220年の平均の2倍を超えていると指摘。
これがまた10年繰り返すことはないとしつつ、それでも株式が良くない投資先であるとは意味しないという。

キャスターのワプナー氏は、優しいシーゲル教授にはきつく当たる。
前回は企業の利益について突っ込み、今回は年内の上昇率予想について突っ込んでいる。
毎回数字が変わるとの指摘に、シーゲル教授は笑顔を絶やさず、足元が上がったためと言い訳している。

超大型株は1999年よりひどいバブル状態との意見(JP Morgan)についてコメントを求められると、シーゲル教授は否定している。
2000年初めのS&P 500のPERは全体で30倍、テックは60-70倍を超えていたこと、金利は今より高かったことを理由に挙げている。

上昇銘柄が極めて一部に限られていることのリスクを尋ねられると、シーゲル教授は断固としてリスク側を話すことを拒否している。
いつものようにバリュー株、小型株の方のチャンスを強調している。

大型株がクラッシュなどを起こすとは言わない。
もしも悪いことがトップの方に集中しているというなら、逆の方にチャンスがあるのを意味する。
今後3-5年よりよいリターンが存在するのはそこだ。

逆もまたしかり。
シーゲル教授が触れない分野があれば、そこに弱気が隠れているのかもしれない。
(以前、市場に強気と言っていたのに、短期ではどうかと尋ねられ、短期では弱気と答えたことがあった。)

相場が読みにくくなっている。
市場では強気派がどんどん増えているが、同時に弱気派の懸念も増している。
バブル終期に見られる光景だ。
厄介なのは、こうした状況からでもさらにしばらく相場が不安の壁を上ることが少なくない点だ。
1つのシナリオに突っ込みすぎない注意が必要だろう。


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