シーゲル教授はこのポッドキャストの直前、CNBCキャスター スコット・ワプナー氏から少し虐められている。
しかし、さすがはシーゲル教授、笑顔でくぐりぬけている。
このポッドキャストでバブルの話に多く時間を割いたのは(めぼしい経済統計がなかったこともあるが)CNBCでの議論に対してファインチューニングをしようという意図もあるのだろう。
教授は、現在がバブルではないと繰り返しつつ、やや慎重なトーンの話も織り交ぜている。
AIとAIを支えるテック株が、インターネットで見られたようなバブルになるかもしれないとの考えは否定できない。
まだバブルに近づいてはいないが、明らかに市場の歴史による考えだ。
シーゲル教授は、気になる数字を列挙した:
- 過去15年でS&P 500は7.5倍に
- 年平均リターンは名目16.6%、実質14%
- 過去平均6.8%
- NASDAQは20%とグロースがアウトパフォーム
シーゲル教授は、15年の米国株の高リターン、グロースのアウトパフォームが今後も続くと考えるべきでないと語った。
もちろん《100年に一度》の危機からのリバウンドであることは勘案するべきだろう。
そうだとしても、どんなにコーポレートアメリカが躍進したことを認めるにせよ、15年で7.5倍の増価という話を検証なしに受け入れるのは難しい。
しかし、株価はそれを受け入れている。
シーゲル教授は、バブルについてとても重要な点に言及している。
「現在はバブルではないが、当時を思い出すことは、どれだけ行けるかを教えてくれる。
24年前の1999年バブルが起こった時、多くの人の頭には誰も投機(トレンド)の記憶がなかった。
同様の投機的トレンドは1960年代に遡らなければならなかった。
だから、今回は以前ほどには膨張しないだろうが、グロース、テック、特に半導体、AIへの興奮へのトレンドがどれだけ長く続くかはわからない。」
バブルとは天災と同じで《忘れた頃にやってくる》もの。
だから、世代ごとに大きなバブルがやってくることが多い。