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テクニカルで見て売りではない:ジェレミー・シーゲル

《永遠のブル》ジェレミー・シーゲル教授が、誠実で明解で苦悩に満ちた強気予想を語り、強気相場が継続するための条件を説明している。


過去1週、1週半に出てきた実績の指標のすべては予想より低かった。・・・
では、これが景気後退入りを意味するのかと言えばNoだ。

シーゲル教授がウォートンビジネスラジオで、弱い経済指標を悲観するべきでないと話した。
新規失業保険申請件数は、むしろ(インフレにとって)ほどよい水準まで低下したと解釈した。

シーゲル教授は悲観しない理由を2つ挙げた:

  • 経済成長率の実績・予想は低下したが、企業の利益は好調。
  • 銅など一部コモディティが上昇し要注意だが、数年前とは比べ物にならない。

シーゲル教授はテクニカルに話を移し、米市場の強さを主張する。

テクニカル面からは市場は上昇を続けうる。
同時に、ファンダメンタルズにはいくつか弱さが存在する。
私は短期では常にファンダメンタルズよりテクニカルを重視しており、現在は売りの状況では決してない。

かつての長い強気相場でシーゲル教授が強気予想を述べる時、テクニカルも重要だが、何よりファンダメンタルズを見て長期での強気を述べてきた。
今はテクニカルを見て《売りではない》と言っている。
この数週間「まだ強気」発言が鳴りを潜めていたが、やはり強気の度合いは弱まっているのだろう。

「株を売り始めろとは言いたくない。
ただいくつか留意することがあり、来週両方とも逆転するのを願っている。」

こうした発言にも、もちろん嘘は言えないが、手放しでの強気予想も述べにくい状況がにじみ出ている。
なぜなのか。
理由は単純だ。
シーゲル教授はやはりファンダメンタルズを重視しているからだ。
経済(含む企業の利益)が強くなって金利が上がるなら問題ではないが、経済が弱くなるなら利下げがあっても喜べない。

経済が弱くなってFRBが利下げを開始するのは望んでいない。
仮に経済が弱くなったために利下げとなるなら、間違いなく株式は恩恵を受けるだろうが、現在のバリュエーションから強気相場を押し上げるとは思わない。

シーゲル教授は、理由が経済鈍化だろうがインフレ鎮静化だろうが、利下げがあれば短期的には株価は上昇すると見ている。
しかし、経済鈍化の場合は、その後の強気相場継続に疑問符が付くと考えているのだ。
こうした慎重な態度を続けつつ、教授はしばらくぶりに決めゼリフを絞り出した。

「私はまだ強気だ。
今はいくつかの点を注視しており、今後数週間トレンドがどうなるか注目したい。
強気になるには、住宅のデータが話してきたようについに(CPIを)押し下げることだ。
これが最善のシナリオで、実績データの悪化をともなわない、ゴルディロックスのシナリオだ。」


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