『ブラック・スワン』の著者 ナシーム・ニコラス・タレブ氏は、ディープシーク・ショックについてもっと不吉な話をしている。
「NVIDIA株が17%下げたといっても大きくない。
小さな戻しにすぎない。」
タレブ氏はBloombergで、27日のNVIDIA株の下げについてコメントした。
それまでの急騰から見ればわずかな戻しに過ぎず、当然との考えだ。
統計的に見ても、ニュースがなくとも起こりうる下げだという。
もっとも、同氏は楽観しているわけではない。
今回の下げが「これから起こることのヒント」だと語っている。
「歴史を紐解けば、新たな技術を作った人は
『私たちの成果を見て。
これが未来であり、私たちは未来を間違いなく勝ち取った。』
と言うが、他の誰かが収益化するものだ。」
タレブ氏によれば、月曜日の急落は、NVIDIAについての完璧なストーリーに小さな傷が入ったようなものだとし、今後みんなが現実に戻っていくという。
再び同レベルの急落が起こりうるかとの問いには「もっと大きな2-3倍」の下げになりうるという。
これは銘柄の幅が極めて狭まり状況が悪化していることによる脆弱性を示している。・・・
それによって経済全体の構造が脆弱になっていることを示している。
タレブ氏は昨年10月、市場が過去20-30年で最も脆弱な状態にあるとし「ほんの小さな視点の変化だけ」で脆弱性が実現しうると警告していた。