今週のジェレミー・シーゲル教授のポッドキャストは、さながらトランプ関税をディスるセッションとなった。
教授の出演を大幅に拡大し、40分にわたって同政策の問題点と帰結をあげつらうものとなっている。
「私を含め多くの人が、関税を除き、トランプのやってきたことの多くを支持している。
私は関税については選挙の初めから反対意見を述べてきた。」
シーゲル教授がウォートンビジネスラジオで、トランプ関税をこき下ろしている。
(同日のCNBC出演で教授は、トランプ関税を「この95年で最大の失政」と批判している。)
教授が現政権に期待する減税についても、このままなら政権は民主党に移り、そこでひっくり返されるだけと述べた。
FRBは利下げすべきだ。
この関税がどんなインフレ効果を及ぼしてもだ。
もともとは金融政策が専門のシーゲル教授は、インフレ退治より景気下支えを優先すべきと主張している。
「FRBは関税による物価上昇には対応すべきでなく、需要による上昇に対応すべきだ。
しかし、その兆候はとても測りにくくなっている。」
トランプ関税が引き起こす混乱はあまりにも大きい。
誰もインフレの原因を需要と関税に切り分けることはできないだろう。
シーゲル教授は、そうしたあいまいな根拠でFRBがインフレ退治を優先するとは考えにくいという。
さらに、マネーサプライの伸びは高くなく、インフレ懸念も現状は大きくないと話した。
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