投資

トレンドはとても強くナラティブもまだ強い:ジェレミー・シーゲル

ジェレミー・シーゲル教授の2025年市場予想。
従前からの変更はないが、かなり抑制的なトーンになっている。
《永遠のブル》からすれば、最もベアな語り口と言えるのではないか。


株式(リターン)は0-10%を予想している。
テック株の素晴しい上昇はいくらか冷えるだろう。

シーゲル教授がウォートンビジネスデイリーで2025年の米国株市場を占った。
過去2年が教授の予想を超える強気相場となったこともあり、3年目も続くとは予想しにくいようだ。
テック株の好調さが減じるとの予想だが、それについても強弱両方の迷いがある。

「トレンドはとても強く、ナラティブもまだ強い。
テックはまだアウトパフォームしており、AIもまだ強い。
ただし、来年はその分野で競合が強まり、いくらか鈍化する可能性がある。」

その他、米市場予想についての注目コメント:

  • 中企業以下のセンチメントが改善しており、規制緩和も追い風になると期待されている。
  • 市場全体のPER 22倍は、バカげてはいないが、高い側にある。均衡水準は約20倍。
    「全体のバリュエーションは明らかに市場を加速させる要因とはならない。」
  • マグニフィセント7は高い利益成長を実現し、高い株式リターンを上げてきた。少し冷える可能性があり、横這いとなるかも。
  • マグニフィセント7以外の293銘柄のPERは18-20倍と合理的で、これら銘柄に「輝くチャンスがある。」

シーゲル教授は米市場予想の他、関税・米金融政策・地政学的リスクについても語っている。
また、要注意ポイントとしてサイバー攻撃と電力供給を挙げている。

シーゲル教授は市場予想を述べる時に珍しくエクスキューズを前置きしている。

株式市場の1年リターンの標準誤差は20%であり・・・単年で予想するのは難しい。

今回の予想が「0-10%」とかなり横這いに近い上げ幅となっているためだろう。
これはシーゲル教授がもう少しはっきりした強気予想を述べる時には述べないエクスキューズだ。


-投資
-

執筆:

記事またはコラムは、筆者の個人的見解に基づくものです。記事またはコラムに書かれた情報は、商用目的ではありません。記事またはコラムは投資勧誘を行うためのものではなく、投資の意思決定のために使うのには適しません。記事またはコラムは参考情報を提供することを目的としており、財務・税務・法務等のアドバイスを行うものではありません。浜町SCIは一定の信頼性を維持するための合理的な範囲で努力していますが、完全なものではありません。 本文中に《》で囲んだ部分がありますが、これは引用ではなく強調のためのものです。 本サイトでは、オンライン書店などのアフィリエイト・リンクを含むページがあります。 その他利用規約をご覧ください。