オークツリー・キャピタルのハワード・マークス氏が、書籍を4冊推奨しているが、いずれも投資家にピッタリのセレクションになっている。
本には永遠の知恵がいっぱい詰まっている。
それは、今していることへの答を得るためだけに読むものではない。
マークス氏がInvestecのインタビューで、書籍の推奨を頼まれている。
同氏は書籍が伝える英知への深い敬意を示した上で、4冊を推薦している。
(初めの2冊は3月にも推薦したものだ。)
ジョン・ケネス・ガルブレイス著『バブルの物語』
この書籍のテーマはサイクル、熱狂、心理の振り子の揺れであり、マークス氏にとって特に重要な1冊だという。
「すべての人に薦めたい。
短い本なので、金融の熱狂の小史をとても簡単に見通すことができる。」
ナシーム・ニコラス・タレブ著『まぐれ-投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか』
「金融市場においていかにランダムさが重要であり、いかにそれが理由があって起こっていることと混同されているかについて書いている。」
ピーター・バーンスタイン『リスク ― 神々への反逆』
「著者は確率の科学の発展、確率の概念の発展によりリスクを避けたい人から報酬を得られるならリスクをとる人にリスクを移転させることができるようになったと書いている。
重要な概念だ。」
マークス氏は上記3冊を「同氏の基礎となる本」と語っている。
さらにもう1冊、比較的最近読んだ本として、1月の「メモ」でも言及された、世界的女性ポーカー・プレーヤーによる本を付け加えた。
アニー・デューク『確率思考 - 不確かな未来から利益を生みだす』
「この本は、不確実な中での意思決定にあたりどうやって系統立てて考えればよいかについて書いている。・・・
私たちは隠れた情報やランダムな出来事がある中で決断しなければならない。」
多くの人が今年、いつもと違う夏を迎えている。
遠出は望まれず、近場も安心ができない。
のんびりとした夏休みを迎えるのに、読書は最適かもしれない。
さて、マークス氏は4冊目の本から最も好きな部分を披露している。
みなが心にとめるべきメッセージだという。
熟練者とは、将来を扱う際、誰よりもより良い推測をするにすぎない。
すべての予測とは推測だ。
熟練者とは、その熟練分野においてより良い推測をする人にすぎない。