多分また参戦するのだろうなと思っていたが、やっぱりだった。
ビル・グロス氏がミーム株急騰を受けていつものトレードで参戦した。
「『ゲームストンク』は過去のもの。
漫画の男がイスから前のめりになっているよりいい買いシグナルになりうるのは何か?
買い? 売り? 私はそうじゃない。
年換算400%のボラティリティを売る。」
グロス氏が14日ツイートした。
グロス氏は2021年のミーム株ブーム(「ゲームストンク」とはこの意味と考えてよい)で過熱が鎮静化すると予想し(同氏にとっては大きくはないが)そこそこの利益を得ている。
最近では忘れられたミーム株だったが、ブームの火付け役だったキース・ギル氏がツイートを再開したことで再び火がついた。
男が前のめりになっている漫画をツイートしており、これがミーム株投資家に買いシグナルととられたようだ。
グロス氏がこうした急騰に際してしばしば用いるのは、買いや売りではない。
株価の方向を定めないボラティリティの売りだ。
2021年のミーム株のほか、最近ではトランプ氏傘下企業でも同様の手法を用いている。
Bloombergによれば、今回はストラドルの売りのポジションをとったという。
グロス氏は毎回、そこそこの利益を得てきた。
ストラドルの売りは、株価が予想に反し大きく変化すると損失が発生し、理論的には損失に限度がない。
過去の勝ちをすべて吐き出す可能性もある。
グロス氏はその後も2件ツイートしている。
(文脈のない短文であり、ニュアンスは少し異なるかもしれない。)
「これが習性なのかどうかはわからないが、間違いなくチャンスだ。」
「投資とは、座ってスクリーンを見ていればいいほど簡単なのか?
モメンタムは限定的だ。」
おじいちゃん投資家はあいかわらず攻撃的だ。
仮にグロス氏が今回も勝利するなら、ワンパターンの勝利。
その裏側で相場に肥やしをまいている人たちがいることになる。
その役回りを引き受ける人が絶えないほど、リスク/リターンに積極的な投資家層が存在するのだろう。