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債券王ビル・グロス、月曜日はまだ様子見

先日、押し目買いをせず「反騰で売れ」と弱気な見方を示していたビル・グロス氏が、まだ様子見中と明かしている。


世界の金融システムの過剰なレバレッジが、円高と行き過ぎた米国債利回り下落と相まって、巻き戻しの主因となっている。

グロス氏が、月曜日の米市場でも続いた動揺を解説した。

トレーダーや投資家とは、期待リターンとリスクを比べて、リスクにあったリターンが取れると判断した時にGoサインを出すもの。
特にトレーディングでは持続的成功にとって決定的な要因となる。

今回、急激な巻き戻しが報じられている円キャリー・トレードもまさにこれに当てはまる。
期待リターンは日米金利差であったり、2国間での期待リターンの差であったりする。
一方のリスクは、投資先リターンにともなうもの、為替変動にともなうものがある。
今回は、リターンの差(日米利回り差)が縮まると予想された中で、リターン差や為替相場の不透明感がリスク増大と受け取られ、急激に巻き戻しが起こった。

グロス氏は、自身がまだ様子見だと明かしている。

私は、今朝の底からの小さな戻しでは買っていないし、売ってもいない。
ビッド/アスク・スプレッドが極端に大きく、市場のボラティリティが大きすぎる。

こちらも判断基準は同じこと。
リスク側のボラティリティが大きすぎて、狙うトレードの期待リターンに見合わないと見ているのだ。

6日になって、日本市場はようやく落ち着き始めたように見える。
ドル円もだいぶ戻してきた。
さて、老投資家は前言のとおり、上昇で売るのだろうか。


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