経済データの悪化が小康し、ジェレミー・シーゲル教授はとりあえず肩をなでおろし、十八番のブルを少し回復している。
先週はいくつか弱い経済統計を心配して今週の様子を見ようと話した。
幸運にも多くの心配は解消した。
シーゲル教授がウォートンビジネスラジオで、懸念事項が解消しつつあると話した。
今月17日の同番組ではシーゲル教授の慎重な発言が目立った。
特にファンダメンタルズ面でデータの悪化が見られる点を心配していた。
蓋を開けてみれば、今週出てきたデータでは目立った悪化が見られなかった。
22日時間外にはNVIDIAの業績開示があった。
翌日、同株は9.32%上昇したが、S&P 500は0.74%下落した。
「NVIDIAはいつものとおり(業績が)予想を上回ったが、昨日(23日)は市場の酸素をすべて吸い上げてしまったようだ。・・・
これは他からNVIDIAに移っただけでなく、すこしFOMC議事録への心配もあったのだろう。」
シーゲル教授が言及した議事録では、FRB高官のインフレへの警戒感が注目された。
FRBは利下げに慎重と受け取られ、株式が軟調となった。
シーゲル教授は、コモディティ価格がピークアウトし、ラグのある帰属家賃低下がCPIに反映されてくれば、インフレは低下すると楽観的だ。
また、株式については企業の利益が好調でGDPもまだ良好であると指摘した。
まだ年末に利下げがあると考えている。
すこし怖い感じもするが、先週より今週はいい気分だ。
間違いなく先週より強気に戻っているが、それでも《永遠のブル》にしてはまだ慎重なスタンスを残しているようだ。