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ハワード・マークス 知の限界、ランダムさが効いている:ハワード・マークス
2024年6月15日

不確実な環境は不健全か?

マークス氏は、いわば人間行動学的・行動経済学的な投資家だ。
《中ほど少し上》という市場環境について、反語的な分析を述べている。


経験上現在が最も不確実だとみんなが言っているなら、私の中ではそれは健全だ。
不確実だと思わないといけない。
確実と思うなら、それこそ危険だ。

マークス氏の関心は、市場参加者らの行動に多く注がれる。

私にとって最重要なのは、データを持つことではない。
私にとって最重要なのは、その意味を知り理解することだ。
・・・サイクルにおける現在の位置を理解することにより、市場の体温を測っている。

恐慌を引き起こしたサブプライム危機では、表面化するまでサブプライム債権の存在さえ知らなかったという。
マークス氏が知ろうとしたのはサブプライム債権の詳細ではなく、市場の意識だ。
当時の市場がリスクに無頓着だったころから、危険な状況と読み取ったと話している。

注目する投資家と若い世代へのアドバイス

耳を傾ける人を尋ねられると、FPでも常連のチャーリー・マンガー、ウォーレン・バフェット、スタンリー・ドラッケンミラー、セス・クラーマンを挙げたほか、自問や批判的自省を多く用いていると話している。

また、年齢にかかわる話もいくつかしている。
まずは投資と年齢の関係。

「ほとんどの部分で、年齢は熟成をもたらすと考えている。
時とともに物事をもっと深く理解するようになると希望している。」

逆にこれから投資を志す若者へは、メリハリのあるアドバイスを述べている。

あなたが常に正しくないといけないと考える人物なら、投資家にはなるな。・・・
もしも知的パズルを解くのが好きで、上げ下げや気まぐれな誤りに耐えられるなら、投資は素晴らしい分野だ。
ただし、そのための哲学を備えなければならず、やり方を知っている人から学べる実習を受けなければいけない。


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