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米市場を決めるのはバフェットや私じゃない:ビル・グロス

ビル・グロス氏が、選挙後の米株高について分析しつつ、それでもやや慎重なトーンを発信している。


バフェットの現金保有高はまだ弱気に見える(そして私自身もいくらか現金を持っている)が、株式の数兆ドルもの帳簿上の利益や住宅価格が示す公衆の現金保有高の方がはるかに重い。

グロス氏が、現状の米株式・住宅市場の状況をツイートしている。
ウォーレン・バフェット氏やグロス氏自身が警戒モードにあるとしながらも、市場を動かすのは公衆の余裕資金の方だとの見立てだ。

米選挙後、米債券市場と株式市場は逆の反応を示した。
債券投資家はインフレへの懸念から債券安(金利上昇)で応じ、株式投資家は規制緩和や減税継続への期待から株高で応じた。
とりあえず株式市場は金利上昇を悪材料とは捉えていないように見える。

かつて債券王の称号で債券市場に君臨した老投資家は、現状を分析する。

政府貯蓄率や最近の米国債金利の上昇は忘れた方がよい。
住宅や株式の市場の莫大な現金が、トランプの政策への前向きな期待に基づき、今、炎の嵐を生み出している。

仮に債券市場の見方が正しいとしても、当面は政治要因に背中を押された莫大な手元現金がリスク資産の市場を支配している。
ただし、グロス氏は、その先については楽観しているわけではないようだ。
この波に乗れとは続けず、従前どおり「パイプラインMLPや住宅ローンREITに留まれ」と書いている。
(残念ながら、MLPは日本人が税務メリットを取るのが難しく、選択肢になりにくい。)

また、好調な銀行株で稼いだことを明かし、株価上昇にともないスタンスを中立にしたと書いている。

「銀行株はすばらしく上昇したが、まだTFC、CFG、KEYを保有している。
ただし、現状は中立だ。」


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