ジェレミー・シーゲル教授が年末最後のポッドキャストで2025年の米市場を占っている。
従前から大きな変化は見られないが、より抑制的なトーンになっているかもしれない。
基本的に(10年債)利回りは5%かそれ以上に向かう可能性が高く、株式市場は全体として冷めると見ている。
AI対その他のナラティブは崩れていないものの、マグニフィセント7はついにお休みとなる可能性がある。
シーゲル教授が年内最後のウォートンビジネスラジオ出演で、2025年の市場を展望した。
これまで、金利上昇は原因次第でネガティブではないと言ってきたが、やはり《永遠のブル》にとっても金利上昇はブレーキを考えさせる大きな要因であるようだ。
シーゲル教授の米国株予想の注目点:
- 米国株: 全体として0-10%上昇。
- ファクター・ローテーション: 利下げ幅予想が縮小したことで、小型株が不利に。
仮にローテーションが起こるなら、Mag7が10%下落、それ以外は5-15%またはそれ以上の上昇を予想。 - AIナラティブ: 崩れておらず、需要や牽引力もそこにある。
- テスラ: Mag7でなく独自の立ち位置にあり、高いPERは自動運転にかかわるオプションの価値を含んでいる。
- VIX: 最近低下したものの20近辺とヘッジがなされている証拠。弱気相場は20では起こらず、12で起こる。
シーゲル教授は為替と外国株にもコメントしている。
内外実質金利差が大きく米ドルが強くなっていると指摘し、投資へのインプリケーションを語った。
外国通貨が相対的に安くなっており、これは基本的に外国市場を割安にする。
しかし、減税を約束するプロ・ビジネスの(次期)大統領の存在もあり、米市場のダイナミズムに匹敵するような外国市場は存在しない。
米国の資本フローが未だにドルを支えている。
購買力で見れば少し割高かもしれないが、潜在的な資本フローを含めて考えれば、こうなっている理由が理解できよう。