ブリッジウォーター・アソシエイツ創業者レイ・ダリオ氏が、独自の判定法によって現在の米市場のバブル度を計測している。
市場は全体としては中程度の水準(パーセンタイルで(下から)52%)だ。
・・・これら水準は過去のバブルと同様ではない。
ダリオ氏が自身のSNSで、現在の米市場のバブル度を計算・公表している。
狂騒の1920年代は90%超、ドットコム・バブルは80%超だったのに比べ、52%は相当に低い水準だ。
ダリオ氏は以前から折あるごとにこの独自のバブル度を公表してきた。
単純なバリュエーションではなく、6つの角度からバブル度を測定しようとしている。
ダリオ氏が用いるバブル度の6つの指標
- 伝統的な価値の測定値と比較して価格が高い
- 持続不可能な条件
- 新たな素人の買い手の市場参入
- 幅広い強気センチメント
- 借金による買いの割合が高い
- 価格上昇に賭ける先渡しや投機の買い
二分化が指摘されている米市場で、市場全体についてバブルではないとの指摘は受け入れられやすいだろう。
では、市場を牽引してきたマグニフィセントセブンはどうか。
実績と予想の利益から見て、バリュエーションはやや割高だ。
センチメントは強気だが過剰というほどではない。
過剰なレバレッジや大量の新しい素人の買い手も見られない。
とはいえ、生成AIが織り込まれたインパクトが実現しなければ、これら銘柄には依然として大きな調整が起こりうる。
つまり、市場の期待の方にやや行き過ぎがある可能性があるということだ。
ちなみに、6つの指標の1番目、価格の高低の観点で言うと、Teslaがやや割高、AlphabetとMetaがやや割安とされている。