オークツリー・キャピタルのハワード・マークス氏が、職業的投資家にとって最も重要な仕事について語っているが、その内容に救いがなくて面白い。
プロの投資家にとって最も重要な仕事とはリスク管理だと思う。
マークス氏がNorges Bank Investment Management(ノルウェー中銀傘下の年金運用組織)での講演で述べた。
耳の痛い話だ。
リスク管理とは奥が深い、無限に深い営みだ。
リスク管理をやっているという投資家は多いだろうが、それが十分かどうかは別物。
特に新たなタイプのリスクが顕在化している時は疑ってみて損はない。
「常にリスクに対し取り組まなければいけない。
しかし、ご存じと思うが、マーク・トウェインが警告したとおり、何が起こるかはわからない。
世界中の出来事が示唆するのは、起こることに短期的に市場がどう反応するかわからないということ。」
何が起こるかもわからなければ、市場がどう反応するかもわからない。
私たちにはわからないし、知的プロセスによってリスクを制御できるとも考えない。
マークス氏お得意の禅問答のような教えだ。
ここから聞き取るべきは、奢らず油断するな、ということだろうか。