最近発言がやや抑え気味に聞こえていたジェレミー・シーゲル教授だが、直近のコメントでも《永遠のブル》らしからぬトーンが目立っている。
低調な消費者心理と失業保険申請件数は、つぶさに注視すべき赤信号かもしれない。
シーゲル教授が13日、ウィズダムツリーに寄せた週次コメンタリーで書いている。
前週が静かな週だったといいつつ、いくつか出てきた経済鈍化のデータには警戒感を示している。
教授はこれまで、利下げが後倒しになろうが減ろうが経済さえ強ければ問題ではないとの考えを示してきた。
その前提が少し揺らぐ可能性が出てきたということだろう。
シーゲル教授は水曜日公表予定の小売売上高とCPIに注目する。
予想より加熱したCPIとなれば、株式・債券の下方リスクが大きくなりうる。
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もしも実績データが予想どおりでなければ、今週は市場にとってとても大きな週になる。
今週のCPIが重要との話はJPモルガンからも指摘されている(Bloomberg報)。
同社によれば、オプション市場はCPI発表後にS&P 500が上下いずれかに1%動くことを織り込んでいるという。
足踏みしている米市場が動意を待っているのかもしれない。