ジェレミー・シーゲル教授が、グロース株の短期的リバウンドの可能性を認めつつ、もう少し長いホライズンでは小型株・バリュー株への主役交代の可能性を語っている。
3週間前(訳注:実際は16日か?)がグロース株のサイクルにおける高値だったかどうかは別として、それが高値だった可能性はある。
ナラティブは変化を始めている。
言ってきたとおり、金利低下が後押しし、今回の売られの間に小型株が上昇した。
私の予想どおりパウエルFRB議長が(利上げの)地ならしを進めるなら、ローテーションは継続しうる。
シーゲル教授がウォートンビジネスラジオで、ファクター・ローテーションとも見える最近の米国株市場についてコメントした。
利下げ期待や金利低下が小型株・バリュー株有利のナラティブを醸成しているとの指摘だ。
シーゲル教授は近時の米相場を振り返る。
2週間前までの2か月間、グロース株が「信じられないような」アウトパフォームを演じたが、過去2週間それが逆転した。
とはいえ長期トレンドを見ると依然グロース株がアウトパフォームしている。
教授は、今後長期トレンドが反転しうると考えている。
そうはいっても(グロース株の)売られが急だったので、今後数週間でリバウンドがあってもおかしくない。
でも、グロース株について3週間前の高値までは予想しない。
リバウンドしても、その後下げるだろう。
それが長期的な小型株・バリュー株のアウトパフォームの新たなスタートになりうる。
シーゲル教授の言葉の端々に、やや心配なメッセージが垣間見える。
仮にグロース株が伸びないなら、小型株・バリュー株へのローテーションは市場全体を支え切れるのか。
そもそも利下げが経済/市場サイクルの終期を想起させるものだけに注意が必要かもしれない。
短期のトレーダーは下げの可能性によりいっそう配慮がいるだろう。
長期の投資家なら、下げで何を買うか、どのレベルで買うか再確認すべきタイミングかもしれない。