スタンリー・ドラッケンミラー氏が、ジョージ・ソロス氏から学んだこと、自信の成功の要因、若者へのメッセージを語っている。
私はマクロ投資家として知られているが、ボトムアップでマクロ投資をしており、主に企業を注視している。・・・
ボトムアップで、今後3-6か月のうちに経済的問題が起こると指し示すような材料はない。
ドラッケンミラー氏がNorges Bank Investment Management(ノルウェー中銀系運用会社)のインタビューで、最も注目している情報について語った。
その他、まだ緩和的な金融環境、1970年代を繰り返すのか、などに注目しているという。
同氏は、1.5-2年前にはインフレ低下を確信していたというが、最近ではインフレを心配する方に変わったという。
仮に心配のとおりとなる場合の長期金利について「予想ではない」と断りつつ、イメージを述べている。
- 名目GDPが上昇
- インフレが例えば4.0-4.5%に上昇
- 実質GDPは2.5-3.0%
- 10年債利回りは6-7%へ
ドラッケンミラー氏は、多くはないが債券をショートしていると話すが、これはまだ序の口。
もしもイメージ通りの展開となれば、純資産の25%相当の10年債をショートするだろうと話した。
一方、上昇銘柄が集中している株式については、まだ「黄信号であって赤信号ではない」と語っている。
このインタビューは、経済や投資戦略についても取り上げているが、それ以上にドラッケンミラー氏の考え方について掘り下げていて興味深い。
このインタビュワーは実に上手で、NVIDIAへの投資、ポンド売り崩し、インターネットバブルでの失敗と再起など、魅力的なエピソードを引き出している。
ドラッケンミラー氏がかつてのボスであるジョージ・ソロス氏を語る部分などもとても面白い。
「ソロスは『投資して投資して、それから調べろ』と言っていた。」
「私は(損切る時に)それにいくら払ったかは気にかけない。
・・・私にはまったく感傷はない。
ソロスも同じで、私は彼から教わったわけではないが、そのやり方を改めて強められた。」
「ソロスから習ったのは、自信があるときは本当に大きく賭けろということ。」
「私は自分のエゴから何かが大きく転換するところに賭けたい。
ソロスは、9回までの野球で言うなら3-6回からの参入で完全に満足だということ。
より確実な3-6回から、より大きなレバレッジを掛けて参入するので満足なんだ。
賭けの規模において、ソロスは私より勇敢だった。」
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