ジェレミー・シーゲル教授が、総じて経済・投資環境が順調だと話している。
先週から変化はない。
状況はとてもバランスがとれており、大きな下方圧力は存在しないように見える。
シーゲル教授がウォートンビジネスラジオで、いつものようにリスナーを安心させるコメントを述べた。
この1週間、大きなニュース、イベントがなかったから、ある意味当然だった。
シーゲル教授が最近こだわってきた金利見通しについても、ほとんど見方は変わらない。
ただ、2025年6月(注:教授は「7月」と言っているが、文意から6月と思われる)のFF金利先物が4.10%に達した点を指摘。
現状のFF金利4.58%から今後5回のFOMCでの利下げ織り込みが25 bp ×2回分未満になったと解説している。
教授は、利下げが浅くなる原因を好調な経済としているから、ネガティブな変化とは考えていない。
概ね楽観を続けるシーゲル教授だが、2つだけ「大きな疑問符」のつく点があるという:
新政権の関税と移民政策だ。
いずれもインフレ、経済成長に直結する政策だ。
教授は、大統領や共和党が1年目に政策を急ぐことはないと予想しつつも、金利上昇には神経を尖らせている。
結論としては、財政赤字の観点から彼らががやろうとしていることを勘案すると、減税に突き進んだ場合、10年債利回りは上昇し、もっと穏やかなやり方を迫られることになろう。