アリアンツ主席経済顧問モハメド・エラリアン氏が、米国例外主義の継続を予想している。
米国は経済的にアウトパフォームし、世界から多くの資本を引き寄せ続けるだろう。
見通しが不確実な中でも確かなのは、米国がアウトパフォームするということだ。
エラリアン氏がCNBCで、従前どおり米国例外主義の継続を予想した。
同氏によれば、現在の世界経済は「良い」のが米国、「悪い」のが中国、「醜い」のが欧州だという。
エラリアン氏は、心配されながらも米ドル相場が高止まりしている理由を3つ挙げた:
- 米利下げが欧州より浅くなりそうなこと
- 資金フローが米国に向いていること
- 「米経済例外主義をショートするな」
エラリアン氏は、米国が過去も現在も世界の成長エンジンを生み出し続けている点を重視している。
米財政悪化や国際対立の高まりもあり、米ドルに対する懸念は晴れない。
金や暗号資産が上昇した一因との指摘もある。
トランプ次期大統領は30日BRICS諸国に向けて、米ドルを代替する通貨を目指すなら100%関税を課すと牽制した。
裏を返せば、次期大統領にしてもドルの基軸通貨としての地位について安穏とはしていられないということだろう。
次期政権に対する今後の市場の反応について尋ねられると、エラリアン氏は好材料・懸念材料のバランスによると予想した。
好材料は規制緩和、懸念材料は関税・移民対策・財政支出だ。
同氏は関税について、中国以外の国々は交渉で回避を試みるとする一方、米中間の緊張は続くと予想した。