モルガン・スタンレーのマイク・ウィルソン氏が、2025年の米国株相場について2つのシナリオを提示しつつ、慎重なスタンスを強調している。
これらすべての要因が市場の幅の重しとなり、いまだ警告を発しているように見える。
ウィルソン氏が自社ポッドキャストで、米国株市場への慎重スタンスを繰り返した。
同氏が指摘した株価の重しとは、すでに上昇した株価、50 bpを大きく上回るタームプレミアム、前年比10%に近づくドル高だ。
ウィルソン氏は、狭い銘柄群が牽引する上昇相場を心配する、
これが平均回帰に向かうには2つのルートが考えられるという。
- 上昇銘柄の幅の拡大: 金利低下、ドル安、関税の内容の明確化、企業利益改善などが望まれる。
- 株価上昇の鈍化: S&P 500が200日移動平均線に近づく。年後半に市場に有利な政策が出てくるまで逆風が吹く。
ウィルソン氏は、金利上昇とドル高という状況を鑑み、まだ市場がサイクル終期にあると考えている。
サイクル終期とは、景気が拡大し、市場が上昇し、インフレが上昇し、金融が引き締められ、景気と市場が下降に向かう局面だ。
同氏は、次の景気・市場拡大期はまだ始まっていないと見ているのだ。
このため、引き続きクォリティ株に固執するようアドバイスしている。
また、シクリカルの一部も選択肢に入るという。
この力学が続く限り、シクリカル内で選別し、利益予想修正で明らかに相対的に強い市場分野に集中するのも有効だろう。
これら銘柄群にはソフトウェア、金融、メディア&エンタメが含まれる。