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米市場の「無敵感」が裏切られる:ジェフリー・ガンドラック

ダブルライン・キャピタルによる年初恒例の座談会から、ジェフリー・ガンドラック氏による市場見通しを紹介。


2024年最も顕著だったトレンドは、イールドカーブの再逆転だ。
150 bpと大きくないものだったが、これはまだ終わっていない。

ガンドラック氏が座談会の第2部で、米イールドカーブのスティープ化がまだ続くと予想した。
同氏は、米国債の発行が今後も増え続け、市場が敬遠するようになるだろうと予想し、これが趨勢的な変化となる可能性を示唆した。

ガンドラック氏は従前から、イールドカーブの再逆転が景気後退の先行指標であるとの経験則を紹介してきた。
FRBは昨年利下げを開始したが、長期側の金利は逆に上昇している。
結果、米イールドカーブは順イールドに再逆転した。
(ただし、今回はまだ景気後退とはなっていない。)

ガンドラック氏は、長期金利上昇の意味を重く受け止めている。

「これを考える時には、割引率やそれがどう他の市場に適用されるかも考えるべきだ。」

ガンドラック氏は、長期金利上昇が他の資産クラスの現在価値の低下要因になることを注意喚起している。
同氏によれば、米市場には「無敵との感覚」があるが、それが揺らぐだろうという。
「無敵」とは、比較的低い格付けの社債スプレッドが永遠に拡大しないといった思い込みだ。
(ガンドラック氏は、景気後退とともにスプレッドが拡大すると見ている。)
思い込みは債券市場だけではないという。

もう1つ『無敵』と思われているのが、マグニフィセント7、グロース対バリュー、米国対それ以外が、永遠に続くトレンドのトレードになるとの考えだ。
ほぼすべてが、1999年や2007年のような過去のバブルにおける極端な噴き上がりに匹敵するダブル・トップを形成している。


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