オークツリー・キャピタルのハワード・マークス氏がインドの投資家に向けて語ったアドバイスがとても現実的で興味深い。
私の最初のアドバイスは、卓越した投資家になるためには私が二次的思考と呼んでいる考え方を体得する必要があるということだ。
二次的思考とは、群衆と異なる、よりよい考え方をするということで、簡単ではない。
すべての人ができることではなく、ほとんどの人は群衆と同じ考え方であり、勝っていないし、劣る人たちもいる。
マークス氏が印Moneycontrol主催のコンファレンスで、投資における二次的思考の重要性を語った。
投資やお金に対して強い関心を持つインドの聴衆に対し、マークス氏のアドバイスは極めて現実的なものだった。
マークス氏の「二次的思考」という概念は有名だが少し掴みどころのないところがある。
同氏は「一時的思考」を「単純で底が浅く、誰にでもできる」考え方と定義している。
それに対し「二次的思考」とは「より鋭敏な思考」であり「奥が深く、複雑で入り組んでいる」という。
そうした能力こそが継続的に平均を超える投資パフォーマンスを可能にするとの信念だ。
「平均より高いリターンを上げる、平均を超える参加者であるためには、知識面の優越が必要であり、それには精勤と企業・市場への理解が必要だ。・・・
二次的思考を身につけ平均を超える投資家になるには、非凡なレベルの洞察と知性が要求される。・・・
私が最も熱心に聴衆の皆さんにアドバイスしたいことは、もしも平均を超えたいという意欲があるなら、やってみなさいということ。
しかし、そのためには高いレベルの洞察力を実現しないといけない。」
(次ページ: 平均的な投資家は何を目指すべきか)