ビル・グロス氏は、トランプ関税に端を発した市場下落が、今後長い間の市場低迷につながりかねないことを心配している。
現在の市場『クラッシュ』は、ミレニアル世代、Z世代にこの先長い間にわたって影響を及ぼすだろう。
グロス氏が9日ツイートした。
This market “crash” will affect millennial and Gen Z investors for long to come. What before was a can’t miss way to make money will induce caution and more conservative attitudes, resulting in lower P/E ratios, higher yields, and low single-digit returns.
— Bill Gross (@real_bill_gross) April 8, 2025
話を日本に移そう。
今はやりのドルコスト法による長期投資が本当に有効、有益、スタンダードならば、早いうちの市場下落はむしろ喜ぶべきことのはずだ。
(FPはドルコスト法をほとんど有益と思っていないが、世の中ではそういうことになっている。)
しかし、市場の大幅下落は日本でも心配する声が多い。
特に、日本では新制度のNISAが始まったばかり。
昨年の8月に続いて、投資の初心者の中に痛手を受けた人が多くいるはずだ。
NISAは間違った政策ではないが、事前に少なからず心配された通り、結果的には最悪のタイミングでのスタートになってしまった。
これでは投資初心者が高値の株式の押し込み先になるだけで終わってしまう。
そうならないためにも、長期投資の基本通り、下げでも安易に逃げない覚悟も大切だ。
(次ページ: ビル・グロス氏が心配する市場心理悪化の帰結)