モルガン・スタンレーのマイク・ウィルソン氏が年内のS&P 500について、年前半横這い、年末6,500の予想を継続した。
株価指数の水準としては今後3-6か月S&P 500が5,500-6,100のレンジ内で推移すると予想する。
第4四半期の目標株価6,500は継続する。
ウィルソン氏が自社ポッドキャストで、当面S&P 500が6,100前後を試す展開になると話した。
ウィルソン氏は、市場が伸び悩む原因となっている3つの点を指摘している。
米市場は昨年秋以降FRB利下げと大統領選の結果からリスクオンに移行した。
S&P 500は12月から6,100を試す展開が続いているが主役は異なるという。
12月はモメンタム株が主役だったのに対し、現在はクォリティ株に交代したという。
交代の一因はDeepSeekショックだろうが、同ショックの前からマグニフィセント7や大手テック株の減速は始まっていた。
ウィルソン氏は、短期的に経済を下押しする関税・移民政策が嫌気されているという。
いずれも以前から想定されていたことだが、楽観が好きな米市場は政策が実現に移されるまで忘れていたようだ。
「これは、規制緩和・減税延長・歳出削減など株式にプラスの政策がクラウディング・アウト縮小・金利低下の効果を発揮するまで、年前半は株式にマイナス政策が行われ株式にとって厳しい時期になるとの私たちの見方とも合致する。」
ウィルソン氏は年前半に市場が足踏みするとの従前からの予想を継続している。
同氏は、関税・移民政策・DeepSeekショックにかかわる3つの不確実性を勘案し、いくつかセクターのヒントを与えている。
- 財よりも消費者向けサービス: 関税の影響
- 金融株・国内銘柄: 為替・貿易の影響を比較的受けにくい
- AI関連: 低コスト化なら「半導体よりソフトやメディア」